古代の歴史

グラーライフル――フランス陸軍初の11mm金属薬莢式後装小銃

グラーライフルとは

グラーライフル――フランス陸軍初の11mm金属薬莢式後装小銃

1874年に制式採用されたグラーライフル(フュジル・グラ)は、真鍮製のセンターファイア式11mm金属薬莢を使用する、フランス陸軍で最初の長距離火器です。

シャスポー銃からの改造と量産

モデル1874年式は、実質的にはシャスポー1866年式小銃を金属薬莢式の後装銃へと転換したものでした。この改造案は1873年にバジル・グラ大尉によって提案され、翌1874年に正式に採用されています。

数万丁のシャスポー銃が「M1866-74」型としてグラーライフルに改造されたほか、工場での新造品も含めると、合計45万丁前後という大量生産が行われました。

M80改修と高い信頼性

「M80」という呼称は、遊底箱にガス抜き穴を設け、さらに遊底頭部の切り欠きを拡大するという軽微な改修を施したグラーライフルを指します。この改修は、薬莢の破裂やガス漏れが発生した場合に射手をより確実に保護することを目的としたものでした。

グラーライフルは、同時代に行われた海外遠征作戦において、その頑丈さと優れた弾道性能によって極めて高い評価を獲得しました。

1914年の最終改修――M14

第一次世界大戦開戦による武器不足を補うため、グラーライフルは1914年に最後となる改修を受けました。内容は銃身を交換し、8mmルベル弾を発射できるようにするというもので、主なバリエーションは次の2種類です。

  • ルベル銃身版: ルベル小銃用の銃身を組み込んだ、最も一般的なタイプ。
  • ベルティエ銃身版: ベルティエ小銃の銃身を流用して再加工されたタイプ。

両タイプは照尺の高さがわずかに異なります。これらの銃には通常、「M14」の追加刻印が施されました。

M14改修銃は、門衛など前線に投入されない後方部隊への装備を想定しており、標準弾薬を使用できるようにすることで生産と兵站の簡素化を図るという実用的な目的を持っていました。

グラーシステムの派生型一覧

グラーシステムに属する火器には、基本となる歩兵用小銃のほか、以下のような派生型が存在します。

  • 騎兵銃(カービン)
  • 徒歩憲兵用小銃
  • 乗馬憲兵用小銃
  • 砲兵用短銃(ムスケットン)

なお、乗馬憲兵用の小銃は騎兵銃と完全に同一の仕様であり、両者を区別するのは装備部隊の所属(憲兵隊か騎兵隊か)だけでした。