約2300年の時を超えて輝く青銅剣
中国河南省信陽市にある古代の墓から、少なくとも23世紀――およそ2300年前に造られた剣が発見されました。この発見で最も注目されるのは、青銅製の刃が驚異的な保存状態を保っている点です。刃は今なお美しい光沢を放ち、完全に鋭いまま残っています。このニュースは、中国国際放送(チャイナ・ラジオ・インターナショナル)が公開した動画によって伝えられました。
発見されたのは戦国時代の両刃剣「剣(ジェン)」
剣が出土したのは、戦国時代(紀元前453年~紀元前221年)に遡る古墓です。この武器は「剣(ジェン/jian)」と呼ばれるタイプのもので、真っ直ぐな刀身を持つ両刃の剣です。
戦国時代における冶金技術の飛躍的進歩
戦国時代、中国の冶金術は質的な飛躍を遂げていました。初期の合金の生産技術は高い完成度に達しており、武器の素材も青銅から鋼鉄へと移行し始めた時期でした。
今回の剣では、刀身の背(棟)の部分には銅を多く含む青銅が使われたと考えられています。この合金は加工しやすさと弾力性を兼ね備え、折れにくい特性を持ちます。一方、刃部には錫(スズ)を多く含む青銅が用いられ、より優れた切れ味を実現していました。
部位ごとに異なる合金を使い分けるこの複合的な鋳造技術は、2300年前の職人たちが到達していた高度な冶金技術の水準を物語る、極めて貴重な例といえるでしょう。