中東に暮らす三大民族であるアラブ人、ペルシャ人(イラン人)、クルド人。言語や文化は異なりますが、この三つの民族にはある重要な共通点があります。それは、いずれもイスラム教(イスラーム)を主な宗教としているという点です。
三民族に共通する宗教は「イスラム教」
アラブ人、ペルシャ人、クルド人の大多数はイスラム教徒(ムスリム)であり、イスラム教はこれらの民族が属する国々において公式の宗教とされています。
- アラブ人:サウジアラビア、エジプト、イラク、シリアなど広範な地域に分布し、圧倒的多数がイスラム教を信仰しています。
- ペルシャ人:イランの主要民族であり、イランではイスラム教(十二イマーム派シーア派)が国教と定められています。
- クルド人:トルコ、イラン、イラク、シリアにまたがって暮らす民族で、その多くがイスラム教徒です。
宗派には違いがある点にも注目
同じイスラム教といっても、宗派の内訳は民族によって異なる傾向があります。
ペルシャ人はシーア派(特に十二イマーム派)が多数派である一方、アラブ人とクルド人の多くはスンナ派に属します。ただし、イラクやバーレーンのアラブ人にはシーア派も多く、クルド人の一部にもシーア派やアレヴィー派などの信者が存在するため、一概には語れません。
宗教を共有しても民族は別物
イスラム教という共通の宗教を持つとはいえ、アラブ人・ペルシャ人・クルド人はそれぞれ独自の言語(アラビア語、ペルシア語、クルド語)と歴史的背景を持つ別個の民族です。中東の歴史や政治を理解するうえでは、「宗教的一致」と「民族的相違」の両面を押さえておくことが重要です。
まとめ
アラブ人、ペルシャ人、クルド人に共通する宗教はイスラム教です。三民族とも人口の大部分がムスリムであり、それぞれの主要国家でもイスラム教が公式の宗教とされています。ただし、宗派構成(スンナ派とシーア派の比率)には違いがあり、そこが中東情勢を考える上での鍵となっています。