古代の歴史

ローマ人はブリテン支配中に英語を話せたのか?答えは「ノー」

結論から言うと、答えは「ノー」です。ローマ人がブリテン島(現在のイギリス)を支配していた時代、彼らが話していたのは英語ではなくラテン語でした。

ローマン・ブリテンの時代に話されていた言語

ローマ帝国は西暦43年頃から410年頃まで、約370年間にわたってブリテン島の一部を統治していました。この期間、行政や軍隊、商取引の場ではラテン語が使われていました。一方、先住民であるケルト系の人々は、独自のケルト語派の言語を話し続けていました。

英語はローマ撤退後に誕生した言語

英語はゲルマン語派に属する言語です。その起源は、ローマ軍がブリテン島から撤退した後、5世紀頃に大陸から渡ってきたアングル人、サクソン人、ジュート人といったゲルマン系民族がもたらした言葉にさかのぼります。これらの言語が融合・発展して「古英語」が形成され、そこから長い歳月を経て現在の英語へと変化していきました。

つまり、時系列的にあり得ない

ローマ人がブリテン島にいた時代には、英語という言語自体がまだ存在していませんでした。そのため、当時のローマ人が英語を話すことは、原理的に不可能だったのです。もしタイムトラベルで当時のブリテンを訪れたとしても、そこで聞こえるのはラテン語とケルト諸語だけだったでしょう。