古代の歴史

ソ連の女性部隊は第二次世界大戦でどう戦った?「夜の魔女」の実像

はい、ソ連には女性だけの航空部隊が存在しました

第二次世界大戦中、ソ連(ソビエト連邦)には女性のみで編成された航空部隊がありました。その代表格が、ドイツ軍から「夜の魔女(Night Witches)」と呼ばれて恐れられた第588夜間爆撃航空連隊です。同連隊は1941年に創設され、ポリカールポフPo-2複葉機を駆って、ドイツ軍に対する夜間爆撃任務を数多く遂行しました。

「夜の魔女」の誕生と戦法

第588夜間爆撃航空連隊は、著名な女性飛行士マリーナ・ラスコーヴァによって組織されました。隊員は主に志願した若い女性たちで、操縦士から航法士、整備員までほぼすべてが女性でした。

使用されたPo-2は木と布で作られた旧式の複葉機でしたが、その低速・静音性が逆に武器となりました。夜陰に乗じて敵陣上空へ音もなく滑空接近し、奇襲爆撃を加えるという戦法が取られました。この不気味な羽音のような飛行音から、ドイツ兵は彼女たちを「夜の魔女(Nachthexen)」と呼び恐れたといわれています。

23,000回以上の出撃と3,000トンの爆弾

同連隊は開戦から終戦までに23,000回以上の出撃を行い、ドイツ軍の目標に対して3,000トン以上の爆弾を投下しました。その勇敢さと戦果は高く評価され、多くの隊員が勲章を受け、うち23名は「ソ連英雄」の称号を授与されています。1943年には戦功を讃えられ、「第46親衛夜間爆撃航空連隊」として再編されました。

航空部隊以外の女性部隊の活躍

第588連隊以外にも、ソ連には女性部隊が存在しました。1942年と1943年にそれぞれ編成された第1・第2狙撃(ライフル)連隊などもその一つで、これらの部隊は最前線で戦い、スターリングラード攻防戦やベルリンの戦いといった主要な戦闘に参加しました。終戦後の1945年に復員しています。

なお、大戦を通じてソ連軍に従軍した女性は約80万人にのぼるとされ、狙撃手や衛生兵、戦車兵、高射砲手など幅広い職種で男性兵士と共に戦いました。女性たちの貢献は、今日でも第二次世界大戦史における重要な一章として語り継がれています。