南北戦争前の旧南西部(オールド・サウスウエスト)とは
南北戦争以前のアメリカにおける「旧南西部(Old Southwest)」とは、建国当初の13州より南西に位置し、19世紀前半に急速に開拓が進んだ地域を指します。綿花プランテーションの拡大とともに人口が流入し、次々と新しい州が誕生していきました。この地域は後に南部経済の中心となり、奴隷制をめぐる対立の焦点にもなったことから、南北戦争の歴史を理解するうえで重要な地域です。
当時の主な準州(Territories)
州に昇格する前の段階として、以下の準州が存在していました。
- アーカンソー準州(Arkansas Territory) – 1819年に設立。1836年にアーカンソー州として合衆国に加盟しました。
- ミズーリ準州(Missouri Territory) – ルイジアナ買収によって獲得された広大な土地で、1821年にミズーリ州として州昇格を果たしました。
- ニューメキシコ準州(New Mexico Territory) – 1850年に設立された比較的新しい準州で、米墨戦争で獲得した領土を含んでいました。
すでに州となっていた地域(States)
一方、南北戦争前にすでに州として成立していたのが、以下の6州です。
- ルイジアナ州(Louisiana) – 1812年加盟。ミシシッピ川河口を抱える交易の要衝でした。
- ミシシッピ州(Mississippi) – 1817年加盟。綿花生産の中心地として急成長しました。
- アラバマ州(Alabama) – 1819年加盟。「黒帯(Black Belt)」と呼ばれる肥沃な土地でプランテーション農業が盛んでした。
- ミズーリ州(Missouri) – 1821年加盟。ミズーリ妥協により奴隷州として認められた州です。
- テネシー州(Tennessee) – 1796年加盟。旧南西部への玄関口として開拓の先導役となりました。
- テキサス州(Texas) – 1845年加盟。独立共和国テキサスから合衆国へ編入されました。
まとめ
このように、南北戦争前の旧南西部は、3つの準州と6つの州から構成される広大なフロンティアでした。綿花の需要増加に伴う西進の波は、この地域をアメリカ経済の重要な柱へと押し上げましたが、同時に奴隷制の拡大という深刻な問題ももたらし、やがて国家分裂の火種となっていきます。