古代の歴史

バージニア会社はなぜジェームスタウンに内陸の立地を選んだのか?

実は、バージニア会社自身がジェームスタウンに内陸の立地を選んだわけではありません。むしろ同社は入植者たちに対し、海岸沿いに定住するよう具体的な指示を出していました。ところが入植者たちはこの指示を無視し、大西洋から約100キロメートル(約60マイル)さかのぼったジェームズ川沿いに町を築いたのです。

入植者が内陸を選んだ主な理由

1. 川という重要な交通路

ジェームズ川は当時、主要な交通手段でした。川沿いに定住することで、海との往復はもちろん、大陸内部へのアクセスも容易になると考えられました。会社が期待していた金銀財宝の発見や太平洋への航路探索を思えば、船で奥地まで入れられる立地は大きな魅力だったのです。

2. 三方を水に囲まれた防衛性

選ばれた場所は三方を水に囲まれた半島状の土地で、防御面で非常に有利でした。当時のイングランドにとってスペイン艦隊の攻撃は現実的な脅威であり、先住民との緊張も考慮すると、天然の要塞となりうる立地は安全確保の観点から理にかなっていました。

3. 農業に適した肥沃な土地

ジェームズ川周辺の土地は肥沃で農業に適しているとされ、恒久的な植民地経営の基盤として有望視されていました。

その後、入植者を待ち受けていたもの

しかしこの立地選択は、必ずしも成功とは言えませんでした。湿地帯に近い環境のため、夏場の飲み水が潮汐の影響で塩分を含み、蚊が媒介する病気も流行しました。加えて食料不足が深刻化し、入植当初の数年間で人口の大半が失われるという過酷な事態に陥ります。

まとめ

内陸の立地を選んだのはバージニア会社の意向ではなく、現地の入植者たち自身の判断でした。交通・防衛・農業という合理的な理由に基づく選択でしたが、結果的には病気や飢饉といった新たな困難をも招くことになったのです。