古代の歴史

17世紀(1600年代)の病気の治療法とは?当時の医療事情を徹底解説

1600年代には、今日のような科学的に検証された病気の治療法は存在しませんでした。当時の医療は主に伝統医学や民間療法に基づいており、ハーブの使用や瀉血など、現代の視点で見ると疑問の多い方法が広く行われていました。

ここでは、17世紀に実際に行われていた代表的な治療法を紹介します。

当時の主な治療法

1. 瀉血(しゃけつ)

瀉血は当時最も広く普及していた治療法の一つで、「悪い血液」を体から取り除くことで病気が治ると信じられていました。ヒルを使ったり、メス(ランセット)で皮膚を切ったりして患者から血液を採取し、発熱、頭痛、感染症などさまざまな病気に効くと考えられていました。しかし実際には、過度の瀉血は体力を奪い、かえって患者を弱らせることも少なくありませんでした。

2. 薬草療法

多くの植物やハーブが薬効を持つものとして利用されてきました。1600年代によく使われた例としては、消化不良にカモミール、鎮痛にヤナギの樹皮、心臓の疾患にジギタリス(キツネノテブクロ)などが挙げられます。

興味深いことに、ヤナギの樹皮に含まれるサリチル酸は後にアスピリンの基礎となり、ジギタリスも現代の心臓病治療薬につながっています。ただし当時は有効性や安全性への理解が乏しく、用量を誤れば中毒を起こすなど、害となるケースも多々ありました。

3. 吸い玉(カッピング)

温めたカップを皮膚に当てて陰圧を作り、吸い付かせる治療法です。「毒素を体外へ引き出し、治癒を促す」という考えに基づいて行われていました。この療法は古代から続くものであり、現在でも一部の地域では代替医療として見られます。

4. 穿頭術(せんとうじゅつ)

頭蓋骨に穴を開ける外科的処置です。悪霊を解放したり、頭蓋内の圧力を下げたりする目的で行われていました。麻酔も抗生物質もない時代のことですから、極めて危険な処置であり、死亡率も非常に高いものでした。

5. お守りや魔除け

病気の原因を悪霊や邪悪な力によるものと考える風潮が強かったため、お守りやお札などの魔除けが身を守る手段として広く用いられていました。これらは治療というよりも予防・防御のための信仰的な習慣でした。

まとめ

1600年代の人間の解剖学・生理学・病理学に関する知識は限られており、医療の多くは迷信や試行錯誤、伝統的な信念に依存していました。その後の数百年にわたる科学研究の進展と近代医学の発展によって、ようやく各種の病気に対する効果的な治療法や治癒手段が確立されていったのです。