ウィルモット但し書きとは?
ウィルモット但し書き(Wilmot Proviso)は、1846年にペンシルベニア州選出の民主党下院議員デイヴィッド・ウィルモトによって提案された修正条項です。これは、米墨戦争後にメキシコから割譲された領土を編入するための法案に対して付加されたもので、「メキシコから獲得したすべての領土において奴隷制を禁止する」という内容を持っていました。
奴隷制をめぐる対立の再燃
この修正案の登場は、新たな領土への奴隷制拡大をめぐる論争に再び火をつけることになりました。法案は下院では可決されましたが、南部出身の上院議員たちが強く反対したため、上院では否決されました。北部と南部の利害が真っ向から衝突する場面として、この採決は歴史的に重要な意味を持っています。
南北戦争勃発への伏線
領土における奴隷制の是非をめぐる問題は、その後も国家を二分する争点であり続けました。妥協が繰り返されるなかでも根本的な解決には至らず、この対立は1861年の南北戦争勃発の主要な要因の一つとなったのです。
ウィルモット但し書きの意図
ウィルモット但し書きの狙いは、アメリカ合衆国が新たに獲得した領土への奴隷制の拡大を防ぐことにありました。修正案自体は最終的に成立しませんでしたが、それによって引き起こされた領土と奴隷制をめぐる論争は消えることなく、やがて南北戦争という国家的危機へとつながっていきました。