アイルランド人の母国語は「アイルランド語(ゲール語)」
アイルランド人の伝統的な母国語は、アイルランド語(アイリッシュ・ゲール語)です。現地では「ゲルゲ(Gaeilge)」と呼ばれ、ケルト語派に属するゴイデル系(ゲール系)の言語として分類されています。同じゴイデル系には、スコットランド・ゲール語やマン島のマン語があり、これらは互いに近い親戚関係にあります。
西ヨーロッパ最古級の言語
アイルランド語がアイルランドで話され始めたのは2500年以上前とされ、西ヨーロッパで最も古い言語の一つに数えられます。オガム文字による碑文など、古い記録も残されており、言語学的にも非常に貴重な存在です。
英語に取って代わられた歴史
17世紀まで、アイルランド語は島の主要な言語でした。しかし、イングランドによる支配が強まるにつれ、行政・教育・商業の場で英語が優勢となり、次第にアイルランド語話者は減少していきました。大飢饉(1845〜1852年)をきっかけとした移民の増加も、言語衰退に拍車をかけました。
現在のアイルランド語の位置づけ
今日のアイルランドでは、アイルランド語は憲法上の第一公用語であり、英語とともに公式言語とされています。また、2007年からはEUの正式な公用語にも採用されています。
学校教育では必修科目となっており、人口の一部は日常的に使用しています。特に西部のゲールタハト(Gaeltacht)と呼ばれる地域では、今もアイルランド語が生活言語として受け継がれています。
まとめ
アイルランド人の母国語は、2500年以上の歴史を持つケルト系言語「アイルランド語」です。かつては英語に押されて衰退しましたが、現在は国家のアイデンティティの象徴として、教育や公的機関を通じて保護・復興の取り組みが続けられています。