マギンダナオ族(Maguindanao)は、フィリピンに暮らすオーストロネシア系の民族であり、主にミンダナオ島のコタバト盆地を中心とした地域に分布しています。彼らはマラナオ族と近い親縁関係にあり、フィリピン南部の広範なムスリム(イスラム教徒)集団である「モロ族」の一つに数えられます。
起源はボルネオ・スマトラ周辺の海域
マギンダナオ族の祖先は、現在のボルネオ島、スマトラ島、そしてマレー半島にまたがる海域のどこかに起源を持つと考えられています。12世紀から13世紀頃にかけてフィリピン諸島へ移住し、コタバト盆地に定着しました。もともと海洋民であった彼らの文化には、今日でも海からの影響が色濃く残っています。
16世紀に栄えた強大なスルタン国
16世紀に入ると、マギンダナオ族は強大なスルタン国を樹立し、その勢力圏はミンダナオ島の大部分やスールー諸島の一部にまで及びました。しかしその後、スペインとの抗争が長く続いた末、19世紀にスルタン国は敗北し、マギンダナオ族はミンダナオ島の内陸部へと退かざるを得なくなりました。
現代のマギンダナオ族
今日、マギンダナオ族は150万人以上の人口を擁する、フィリピン有数の規模を誇る民族グループとなっています。信仰面ではイスラム教を主に信奉しており、その生活習慣や文化にもイスラム教の影響が深く根付いています。