アイルランド国旗の歴史
アイルランドの国旗である緑・白・橙(オレンジ)の三色旗は、長い歴史の中で幾度もの変遷を経て現在の形になりました。ここでは、時代ごとの流れをわかりやすくご紹介します。
1169年~1801年:イングランド王政下の時代
この時期、アイルランドはイングランド君主の支配下に置かれ、イングランド側の旗が使用されていました。
1801年~1922年:ユニオンジャックの時代
1801年以降、アイルランド全島はイギリス(連合王国)の一部となり、「ユニオンジャック」がアイルランドを代表する旗として掲げられるようになりました。
1848年:三色旗の誕生
1848年の反乱の際、オレンジ・白・緑の順の三色旗が使用されました。その後、19世紀後半にはアイルランド共和兄弟団(IRB)などの共和主義組織(後にシン・フェイン党へつながる勢力)もこの旗を採用しました。
1914年~1922年:イースター蜂起と三色旗の定着
1916年のイースター蜂起では、アイルランド義勇軍やアイルランド市民軍の志願兵たちが、緑・白・橙の順の伝統的な三色旗を掲げました。その後も、IRA(アイルランド共和軍)などの共和派武装組織や、アイルランド民族主義者たちによって、この旗は掲げ続けられました。
1919年~1922年:独立戦争と公式採用
アイルランド独立戦争の期間中、イギリス当局がアイルランド32州のうち26州から撤退していくにつれ、アイルランドの三色旗はユニオンジャックに対抗するアイルランドの主要な国旗として確立していきました。1919年4月14日には、第一ドイル(アイルランド国会)がこの旗を正式な国旗として採択することを決議しました。
1922年12月6日~現在:自由国からアイルランドへ
英愛条約によりアイルランドの独立が合意されると、緑・白・橙の三色旗は、26州からなる「アイルランド自由国」の国旗として引き継がれました。同国は1937年に国名を「アイルランド」へと変更し、現在に至るまでこの旗が国旗として使用されています。
三色に込められた意味
緑: 2000年以上にわたってアイルランドで育まれてきたゲール人(カトリック)の伝統を象徴しています。
白: イギリス政府とアイルランド政府、そしてアイルランドの民族主義者と忠誠派(ユニオニスト)の間に、平和が実現されることへの願いを表しています。
橙(オレンジ): 同じく数世紀にわたる歴史を持つプロテスタント(オレンジ)の伝統を象徴します。当初は、ユナイテッド・アイリッシュメンやアイルランド長老派の信徒といったアイルランドのプロテスタントたちに加え、後に北アイルランドとなる地域に多く定住したイギリス人たちも含まれていました。