考古学的発見

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

テルアビブ大学のオデッド・レハヴィ(Oded Rechavi)教授率いる研究チームは、スウェーデン・ウプサラ大学のマッティアス・ヤコブソン(Mattias Jakobsson)教授との共同研究において、死海文書が書かれた動物の皮(羊皮紙)から抽出した古代DNAの解析に成功しました。断片同士の遺伝的な関係を特定することで、研究者たちは重要な歴史的なつながりを突き止めたのです。

7年がかりの研究が権威ある学術誌に掲載

この研究は7年間にわたって実施され、2020年6月2日に権威ある学術誌『Cell』に掲載されました。死海文書という謎めいた古代文献に、科学のメスが新たな光を投げかけた形です。

「つなぎ方がわからない断片が数多くあり、誤った組み合わせをしてしまうと、文書の解釈が大きく変わってしまうことがあります。同じ羊の皮から作られた断片は同じ写本に属すると仮定すれば、それはパズルのピースを組み合わせるようなものです」とレハヴィ教授は説明します。

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

死海文書とは何か

死海文書とは、1947年以来発見されてきた約2万5000点の皮革およびパピルスの断片を指します。その大部分はクムラン(Qumran)の洞窟で、その他はユダヤ砂漠の各地で見つかりました。

これらの写本には、聖書テキストの現存最古の写しが含まれています。発見以来、学者たちは、西暦70年の第二神殿破壊前に洞窟に隠された約1000の写本の断片を整理し、復元するという気の遠くなるような課題に向き合ってきました。

「宗派の文書」か、それとも「広く流通していた文書」か

研究者たちは長い間、この写本群――いわばクムラン洞窟の図書館――が、第二神殿期ユダヤ教のより広範な文化的環境をどの程度反映しているのか、それとも偶然発見された急進的宗派(多くの場合エッセネ派と同一視される)による作品と見なすべきなのかを問い続けてきました。

「この宗派特有の写本と、より広い流通を反映する写本とを区別するために、私たちは文書が記された動物の皮から抽出した古代DNAの塩基配列を解析しました。しかし、2000年前のゲノムの配列決定、解読、比較は非常に困難です。特に写本は極めて細分化されており、ごく少量のサンプルしか採取できなかったのです」

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

微量の古代DNAから情報を引き出す最先端手法

この難題に取り組むため、研究チームは微量の古代DNAから情報を導き出す洗練された手法を開発し、潜在的な汚染を慎重に除去するとともに、結果を統計的に検証しました。同じ種の個体(例えば同じ群れの2頭の羊)のゲノムは互いにほぼ同一であり、さらには異なる種(羊と山羊など)の間でもゲノムは非常に類似している――チームは、この厄介な問題に対処するためにこれらの手法を駆使しました。

調査のため、イスラエル考古学庁の死海文書部門がサンプルを提供しました。それは時に、断片の文字のない裏面から慎重に削り取ったわずかな「粉末」にすぎませんでした。DNA汚染を避けるため、アナヴァ博士はスウェーデンへ渡り、最新鋭の設備を備えたウプサラのヤコブソン教授の古ゲノミクス研究所で、分析に求められる厳格な条件下(全身保護服の着用など)でDNAの抽出を行いました。

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

古代の動物DNAを研究するチームと並行して、ニューヨークのメイソン教授のメタゲノミクス研究室では、文書に付着した微生物汚染の調査が進められました。ヤコブソン教授は次のように述べています。「動物の皮がたどった過酷な歴史を考えれば、2000年前の断片の一部から十分な量の真正の古代DNAを回収できたことは驚くべきことです。皮は羊皮紙に加工され、粗末な環境で使われ、2000年間放置され、そして再発見の際に再び人間の手で扱われたのですから」

エレミヤ書の断片が明かした意外な事実

レハヴィ教授によれば、最も重要な発見の一つは、エレミヤ書の2つのまったく異なる断片の特定でした。「サンプリングしたほぼすべての巻物は羊の皮で作られていたため、作業の大部分は、特定の羊の皮から作られた断片同士をつなぎ合わせ、ほぼ同一のゲノムを持つ別の羊の皮に書かれた断片と区別するという非常に困難な作業に費やされました」

「ところが、2つのサンプルが牛の皮で作られていることが判明し、それらはエレミヤ書から採られた2つの異なる断片であることがわかったのです。従来、牛の皮の断片の一つは、羊の皮で作られていることが確認されたもう一つの断片と同じ巻物に属すると考えられていました。今回の不一致により、この説は正式に否定されました」

「さらに、牛の飼育には草と水が必要です。したがって、牛の皮は砂漠由来ではなく、どこか別の場所からクムランの洞窟にもたらされた可能性が非常に高いのです。この発見は極めて重要です。なぜなら、牛の皮の断片はエレミヤ書の2つの異なる写しからのものであり、今日私たちが知る聖書テキストとは異なる版を反映しているからです」

聖書テキストの「多様性」が示すもの

ミズラヒ教授はさらにこう説明します。「後代の古代末期以降、聖書テキストにはほぼ完全な均一性があります。キーウのシナゴーグにあるトーラーの巻物は、シドニーのものと一字一句違わず同一です。それに対してクムランでは、同じ洞窟の中に同じ書物の異なる版が見つかるのです。しかし、いずれの場合も問わなければなりません。私たちが『多様性(pluriformity)』と呼ぶテキスト上の特徴は、クムランの洞窟で文書が見つかった宗派的集団に固有のものなのでしょうか。それとも、当時のユダヤ社会全体に共有された、より広範な特性を反映しているのでしょうか。古代DNAは、テキスト内容が互いに異なるエレミヤ書の2つの写しが、ユダヤ砂漠の外から持ち込まれたことを証明しています。この事実は、聖書テキストを神の言葉の記録とみなす認識に由来する『聖典の権威』という概念が、この時代には第二神殿破壊後に支配的となったものとは異なっていたことを示唆しています。古典的ユダヤ教と初期キリスト教の形成期において、ユダヤ教の諸宗派・運動間の論争は、テキストの文言や正確な言語形式ではなく、その『正しい』解釈をめぐって展開されていたのです」

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

個体レベルで羊を識別する新技術

写本の大部分が羊の皮に書かれていたことが判明したため、チームは、互いに非常によく似た異なる羊のゲノムを「より高い解像度で」区別する方法を見つける必要がありました。

「ミトコンドリアDNAは、それが羊なのか牛なのかを教えてくれますが、個々の羊を区別することはできません」とレハヴィ教授は言います。「私たちは、乾燥した洞窟の中で2000年の歳月を経て崩壊し、2000年にわたって汚染を受けてきた核DNAの断片を調べるために、新しい実験的手法と計算手法を開発しました。汚染には、最近になって手袋をせずに巻物を扱った人々によるものまで含まれます」

「クムラン筆記法」の遺伝的シグネチャー

これらの手法を用いた結果、クムランの洞窟で見つかった宗派的文書に特徴的な特定の筆記体系(「クムラン筆記法」)を用いて書かれた、分析対象となったすべての断片が遺伝的に関連しており、同じ洞窟で発見された異なる方法で書かれた他の羊皮紙の断片とは全体として異なることが明らかになりました。この発見は、宗派自身の巻物と、外部から持ち込まれた巻物――当時のより広範なユダヤ社会を反映している可能性がある――を区別するための強力な新ツールを提供するものです。

DNA分析で解き明かされた死海文書の物理的起源――古代ゲノムが語る2000年前の歴史

ユダヤ砂漠全域の革製品にも及ぶ調査

このプロジェクトは、巻物の断片だけでなく、ユダヤ砂漠の各地で発見された他の革製品も調査対象としています。それらの間の遺伝的な差異により、研究者は異なるグループの出土品を識別できるようになりました。

ミズラヒ教授によれば、多くの巻物の断片は考古学者ではなく羊飼いによって発見され、骨董商に渡され、その後ようやく学者の手に渡ったといいます。

「各断片が正確にどこで発見されたのかは必ずしもわからず、誤った情報が伝えられることもありました」とミズラヒ教授は語ります。「発見場所の特定は重要です。それは出土品の歴史的背景の理解に直結するからです。そのため、クムランではなく別の場所に由来すると疑われていたある断片が、実際に本研究でサンプリングされたクムランの洞窟出土の他のすべての巻物とは異なる『遺伝的シグネチャー』を持っていたことを知り、私たちは大いに興奮しました」