カンタン駅(Kantang Railway Station)は、現在も現役で使用されている鉄道駅です。タイ南部のトラン県に位置し、周辺地域は全体的に平坦な地形が広がっています。
基本情報
地形
周辺地域は概ね平坦で、起伏の少ない土地です。
平均海面からの標高
約7メートル。
河川
トラン川(Trang River)
地質条件
この一帯は堆積物や、その場で風化した礫、山麓由来の礫の堆積によって形成された、概ね平坦な地形です(タイ鉱物資源局、2007年)。
歴史的背景
考古学的時代・文化
歴史時代 ― ラッタナコーシン王朝(チャクリー王朝)ラーマ6世治世下のもの。
考古学的年代
1911年。
遺跡の種類
人や貨物の輸送・積み降ろしの拠点。
カンタン駅の概要
カンタン鉄道駅は、タイ国鉄南本線の終着駅であり、路線はアンダマン海に面するカンタンまで延びています。
木造駅舎の建築的特徴
駅舎は平屋建ての木造建築で、寄建築で、寄棟屋根形式を採用しています。現在はマスタードイエローとブラウンに塗られています。建物は「私用棟」と「プラットホーム」の2つの部分に分かれており、正面にはポーチ(玄関部)が設けられ、柱の角部には透かし彫りの装飾が施されています。
建物内部は高床式の木造壁を持つ部屋で構成され、通気口や、古い木製ドアには斜め格子が使われています。ホールには木製の手すり付きフェンスが巡らされ、小さな扉で空間が仕切られています。建物の裏手には、独立した切妻屋根を持つプラットホームがあり、屋根を支える柱には透かし彫りの木材が用いられています。
駅の内部は現在も使用されており、鉄道職員の勤務場所となっているほか、過去に使用された備品や器具、設備を展示する部屋も併設されています。これらは、アンダマン海まで到達する唯一の鉄道路線の歴史を今に伝える貴重な証拠であり、カンタンが国内のみならず国際的な貿易・運輸の拠点となる西海岸の中心港であったことを物語っています。
建設の経緯
カンタン鉄道駅は、1910年(ラーマ5世治世の最後の年)に計画された、ペッチャブリーからマレー方面へ至る南本線建設事業から誕生しました。建設自体は1911年、ラーマ6世の治世下で正式に開始されています。
カンタンとトゥンソンを結ぶ鉄道は、西側の分岐路線として、カンタンからトゥンソン郡へ向かって建設されました。当時、鋼レールや各種機械類は船で運搬される必要があり、それらはカンタン港に到着しました。カンタンは車両や機関車を組み立てる仮設工場の所在地でもあり、組み立てられた車両はバンコクへと送られました。
開業の記録
カンタン駅は、1913年4月1日にカンタン〜フワイヨット間で最初に開業しました。その後、1914年1月1日にはフワイヨット〜トゥンソン間が開通しています。
開業当初の役割
開業当初のカンタン駅は、海外との貨物輸送の窓口として機能するとともに、アンダマン沿岸の諸都市――トラン、パンガー、クラビ、プーケット、サトゥーンなど――をつなぐ交通・輸送のハブであり、国際海上輸送の中継拠点としても重要な役割を担っていました。
駅周辺の関連遺構
カンタン鉄道駅舎のほかにも、同じ敷地内には鉄道職員の住宅、宿泊施設(ホスピス)、古い井戸、機関庫などの重要な建造物が残されていますが、これらは現在では使用されていません。