考古学的発見

大航海時代の探検家はどんな道具を使った?15〜17世紀の航海用具10選

大航海時代を支えた航海用具とは

15世紀後半から17世紀(1400年代後半〜1600年代)にかけての「大航海時代」、探検家たちは未知の海へ乗り出す際、さまざまな道具や計器を船に積み込みました。星を読み、方角を知り、船の速さを測る――ここでは、彼らが頼りにした代表的な10の道具を紹介します。

1. アストロラーベ(天文儀)

緯度の測定や星・天体の位置確認に欠かせない装置です。水平線と特定の天体との角度を測ることで、自船のおおよその位置を割り出し、的確な航行につなげることができました。

2. 羅針盤(コンパス)

地球の磁極に対して方位を示す、航海の基本となる道具です。羅針盤があれば、広い洋上でも進路を一定に保ち、自分のいる方位を見失わずに済みました。

3. 象限儀(クアドラント)

アストロラーベと同じく天体の高度を測る器具です。目盛りを刻んだ四分円の板と照準装置で構成され、観測結果から緯度を計算するのに用いられました。

4. クロススタッフ(十字杆・ヤコブの杖)

天体と水平線のなす角度を測り、緯度を求めるための小型の器具です。目盛り付きの棒に直交する可動式の横棒を滑らせ、角度を目で直接読み取って使いました。

5. バックスタッフ

クロススタッフと同様に天体の高度を測る航海器具ですが、太陽を背にして影を利用することで、強烈な陽光を直視せずに測量できるよう改良された点が特徴です。帆や索具が視界を遮る問題への対策としても考案されました。

6. 磁気羅針盤

磁化された針が地球の磁場に反応して北を指し示す仕組みを持つ羅針盤です。方位の把握が格段に正確になり、より精密な位置の記録や海図の作成を可能にしました。

7. 六分儀(セクスタント)

天体同士の角距離を測る高性能な器具で、アストロラーベとバックスタッフの長所を兼ね備え、緯度決定の精度を大きく高めました。本格的な普及は18世紀以降ですが、大航海時代の観測技術を受け継ぐ発展形といえます。

8. 天球儀

星座や天体を球面に描き込んだ「空の模型」です。探検家は天球儀で星座の位置を確認しながら、観測結果と照らし合わせて緯度を推定しました。

9. 海図・地図

航海士たちは航路の計画や記録に、複数種類の地図を使い分けました。海岸線・河川・港湾を詳細に描いたポルトラーノ海図や、当時最新の地理認識を反映した世界地図などがその代表例です。

10. ログライン(測程索)と砂時計

船の速さを測るには、等間隔に結び目を作った綱(ログライン)の先に木片(ログ)を付け、砂時計と併用しました。砂時計の砂が落ち切る時間内に通過した結び目の数を数えることで船速を概算できます。速度の単位「ノット(節)」の語源となった測り方です。

まとめ

これらの道具は、15世紀後半から17世紀の航海と探検を支える生命線でした。新しい大陸の発見、交易路の開拓、そして世界像の更新――人類の地理的知識が飛躍的に拡大した背景には、こうした計器類の進化と、それを使いこなす熟練の航海士たちの存在がありました。