イングランド・バロック音楽を代表する作曲家ヘンリー・パーセル(Henry Purcell、1659年〜1695年)は、ロンドンのウェストミンスター寺院に埋葬されています。
墓所の場所
パーセルの墓は、ウェストミンスター寺院の聖歌隊席(クワイア)の北側通路に位置しています。この場所は、寺院の中でも特に格式の高いエリアの一つとされ、彼が生前オルガニストとして仕えた王室礼拝堂に近いことからも、彼がいかに深くこの寺院と結びついていたかがうかがえます。
なぜウェストミンスター寺院なのか
パーセルは1679年頃からウェストミンスター寺院のオルガニストを務め、王室チャペルの作曲家としても活躍しました。1695年11月に36歳という若さで世を去った際、その功績を讃えられ、寺院への埋葬という特別な栄誉が与えられました。音楽家としてウェストミンスター寺院に葬られた数少ない人物の一人であり、これは当時において極めて例外的な扱いでした。
墓碑銘
パーセルの墓には「ここに眠るのは、その死によって自らの芸術の完成を見なかった者なり」という意味を持つ銘文が刻まれています。若くして亡くなった天才作曲家への惜しみない賛辞として、今も多くの訪問者の心を打っています。
訪問のヒント
ウェストミンスター寺院は現在も一般公開されており、パーセルの墓を実際に見学することができます。近くにはアイザック・ニュートンやチャールズ・ディケンズなど、英国史を彩る偉人たちの墓や記念碑もあり、歴史と音楽の両方に触れられる貴重な場所となっています。