
ルイ5世とは
ルイ5世(Louis V、967年頃〜987年)は、西フランク王国を統治したカロリング朝の最後の国王です。「怠け者」「無為の人」を意味する「ル・ファネアン(le Fainéant)」というあだ名で広く知られていますが、これは在位期間がごく短かったことから後世の歴史家たちが付けた呼び名です。
生涯と即位
ルイ5世は、西フランク王ロテールと、イタリア王ロターリオ2世の娘である王妃エマとの間に生まれました。979年には父の存命中にランスで共同統治者として戴冠し、986年の父の死去に伴い単独の王位を継承しました。しかし、その治世はわずか1年足らずしか続きませんでした。
狩猟中の事故による突然の死
987年5月、ルイ5世はサンリス近郊で行われた狩りの最中に落馬し、その負傷がもとで死去しました。まだ20歳前後の若さでした。彼はコンピエーニュのサン・コルネイユ修道院に埋葬され、ここにカロリング家によるフランス統治は事実上、幕を下ろすこととなりました。
ユーグ・カペーの選出と王朝の交代
ルイ5世の死後、王位継承権は叔父にあたるロレーヌ公シャルルにありました。しかし、ランス大司教アダルベロンは、シャルルが神聖ローマ皇帝の臣下となっていたことや人望の面での問題を理由にその即位に反対し、代わりに有力貴族ユーグ・カペーを支持しました。このアダルベロンの後押しにより、987年7月、諸侯の選挙を経てユーグ・カペーが新王に選ばれました。こうしてカペー朝が開かれ、同王朝は直系・傍系を通じてその後800年以上にわたりフランスの歴史を担っていくことになります。
王位の継承:ロテール → ルイ5世 → ユーグ・カペー
フランク王の座は次のように受け継がれました。
ロテール(在位:954年〜986年)→ ルイ5世(在位:986年〜987年)→ ユーグ・カペー(在位:987年〜996年)