第二次世界大戦が終結した直後の1946年、アメリカ合衆国における新築住宅の中央値(メディアン)価格は7,500ドルでした。驚くことに、この金額を現在の貨幣価値にインフレ調整して換算すると、約11万1,000ドルに相当します。
当時の7,500ドルはどれほどの価値か?
1940年代半ばのアメリカでは、一般労働者の年収が2,000〜3,000ドル程度であったことを考えると、新築住宅の価格は年収の2〜3倍ほどでした。つまり、堅実に働けば数年でマイホームを購入できる水準だったのです。
戦後の住宅需要と市場の変化
終戦後、帰還兵士たちが一斉に家庭を築き始めたことで、アメリカでは空前の住宅需要が発生しました。この時期から郊外への人口流出が加速し、後の「ベビーブーマー世代」を支える大量住宅建設の時代へと突入していきます。レヴィットタウンに代表されるような、効率的な工法による大量分譲住宅も、まさにこの頃から登場しました。
現代との比較で見えてくるもの
現在のアメリカでは、新築住宅の中央値価格が40万ドルを超えており、多くの地域で年収の5〜8倍に達しています。1946年との比較からは、住宅価格が所得に対していかに上昇し続けてきたか、そして「持ち家の夢」を手にする難易度が時代とともに高まってきたことが見て取れます。
物価や賃金の推移を歴史的に振り返ることで、現代の住宅問題をより深く理解する手がかりとなるでしょう。