1920年代に大金を稼いだ男——アンドリュー・W・メロン
1920年代に巨額の富を手にした人物として知られるのが、実業家アンドリュー・W・メロン(Andrew W. Mellon)です。彼はアルミニウム大手アルコアなどを傘下に持つメロン財閥の総帥であり、当時のアメリカで最も裕福な人物の一人とされていました。
三代の大統領に仕えた財務長官
メロンは実業界での成功にとどまらず、政界においても絶大な影響力を発揮しました。ウォレン・G・ハーディング大統領およびカルビン・クーリッジ大統領の下でアメリカ合衆国財務長官を務め、さらにハーバート・フーバー大統領時代にも短期間ながら再び同職に就いています。約11年にわたる在任期間は、歴代財務長官の中でも最長クラスです。
減税政策と連邦債務の削減
メロンの名を歴史に刻んだのは、富裕層や大企業に有利な減税政策を主導したことです。一方で、財政赤字を拡大させるという代償を払いながら、アメリカの連邦債務を大幅に圧縮したことでも知られています。これらの政策は、後に「トリクルダウン理論」と呼ばれる考え方の先駆けとも評され、その功罪をめぐって今日まで議論が続いています。