ベルリンは巨大な沼沢地の上に築かれた都市です。何世紀にもわたってこの湿地は排水され、市域が拡大されてきました。それでも現在のベルリンでは市域の約6%が水面で覆われ、地盤の多くは砂質です。この柔らかく加工しやすい土壌は、地下鉄やナチス時代の防空壕(バンカー)の建設にうってつけのものでした。ナチス政権は首都で大規模な建設事業を進めましたが、実は地上で1平方メートル建設するごとに、地下には6平方メートルが造られたといわれています。
ベルリン・ウンターヴェルテンとは?
1997年に設立された財団「ベルリン・ウンターヴェルテン(Berliner Unterwelten)」は、ドイツの首都ベルリンの地下世界に関する保存、博物館化、啓発活動を専門としています。活動の中心はベルリンの地下空間の保全と研究ですが、その一環として地下壕やその他の地下施設へのガイドツアーも実施しています。
アクセス方法
ベルリン・ウンターヴェルテンのチケット売り場は、ゲズントブルンネン駅(Gesundbrunnen/Nordkreuz)の出口にあります。S1、S2、S26、S41、S42のSバーン各線、またはU8線を利用してアクセスできます。同財団が主催する各種ツアーはすべてここから出発します。
開館時間
ベルリン・ウンターヴェルテンでは、主に次の2つのプログラムが提供されています。
- 常設展「ミュトス・ゲルマニア(Mythos Germania)」
- 4月〜10月:火曜日〜日曜日 11:00〜18:00
- 11月〜3月:土曜日・日曜日 11:00〜16:00
- バンカー見学:時間帯の異なる複数のガイドツアーを実施しています。詳細なスケジュールは公式サイトのイベント情報をご確認ください。
ベルリンの地下壕を見学する
ベルリン・ウンターヴェルテンが提供する主な見学プログラムは以下のとおりです。
- 常設展「ミュトス・ゲルマニア」:ヒトラーによるベルリン改造計画をテーマにした常設展です。総統お抱えの建築家でヒトラーの個人的な友人でもあったアルベルト・シュペーアによって広められた伝説によれば、ヒトラーは首都の名称を「ゲルマニア」に改める構想を持っていたとされます。展示の目玉は、1940年代にシュペーアがヒトラーのために制作した模型のレプリカである、巨大な都市計画模型です。
- ツアー「闇の中の世界」:第二次世界大戦中の民間防護用バンカーを90分かけて見学します。連合軍の空襲の下で、ベルリン市民がどのような生活を送っていたのかについて詳しい解説があります。
- ツアー「防空塔から瓦礫の山へ」:首都の防空を担ったベルリン市内3基の高射砲塔(Flak Turm)のうちの1基を見学します。所要時間は90分です。
- 冷戦期核シェルター・ツアー:西ベルリンに残る冷戦時代の民間防護用バンカー2基を見学します。所要時間は90分です。
- ツアー「ベルリンの壁の下の脱出」:冷戦期にベルリンの壁を越えて行われた脱出に特化したツアーです。東ベルリンからの脱出のために、壁の両側の市民が掘ったトンネルのいくつかに実際に入ることができます。所要時間は120分です。
ベルリンの地下壕見学のための注意点・アドバイス
ベルリン・ウンターヴェルテンによる地下壕見学は非常に人気があります。というのも、同財団は市内の歴史的地下空間のほぼすべてを管理しており、事実上独占的な立場にあるからです。1997年の設立以来、その主目的はあくまで地下建造物の保護と啓発であり、ガイドツアーはその活動の一部にすぎません。同財団とともにベルリンのバンカーを見学したい場合は、以下の点に留意してください。
- 見学は必ずガイド付きグループでのみ実施されます。個人での入場はできません。
- 1日の開催回数が少ないため、見学スケジュールは必ず事前に公式サイトで確認しましょう。
- 一般ツアーは事前予約ができません。一部の特別ツアーのみ予約制となっています。
- チケットは見学開始の30分前からのみ販売されます。
- 1人につき最大4枚まで購入可能です。
- グループの定員は最大30名です。定員に達した時点で、チケットを買えなかった人はその回の見学に参加できません。