歴史物語

ベルリンに現存する唯一の対空砲塔「フンボルトハイン・バンカー」の歴史と見学ガイド

第二次世界大戦中、ベルリン市は米英両軍による激しい空爆にさらされ続けていました。連合軍の爆撃から都市を防衛するため、ナチス政権はベルリンの3つの地区——フンボルトハイン、動物園(ツォー)、フリードリヒスハイン——に、巨大な対空砲塔「フラクトゥルム(Flakturm)」を建設しました。

ベルリンに現存する唯一の対空砲塔「フンボルトハイン・バンカー」の歴史と見学ガイド

当時市内に建設された3基の対空砲塔のうち、現在まで姿をとどめているのはわずか1基です。残る2基は第二次世界大戦後、占領当局によって取り壊されました。1942年に完成したフンボルトハインの対空砲塔は、度重なる爆破撤去の試みにもかかわらず、今なおその威容を保っています。塔は一辺75メートル、高さ39メートルにおよび、屋根の最大厚は5メートルに達する堅牢な構造でした。

ベルリンに現存する唯一の対空砲塔「フンボルトハイン・バンカー」の歴史と見学ガイド

戦後、塔の南側半分は爆破され、瓦礫の山となってフンボルトハイン公園の一部へと姿を変えました。一方、北側部分は現在も残されており、公園として整備された敷地には無料で入ることができます。ただし、建物内部の見学はガイドツアーに参加した場合のみ可能です。ツアーは、ベルリンの地下遺構を専門に保存・案内する団体「ベルリナー・ウンターヴェルテン(Berliner Unterwelten)」が実施しており、戦時下の防空施設の実態や歴史について詳しい解説を聞くことができます。

フンボルトハイン対空バンカーへのアクセス

フンボルトハイン・フラクトゥルムの遺構は、現在フンボルトハイン公園内にあります。最寄り駅はゲズントブルンネン駅(Gesundbrunnen/Nordkreuz)で、SバーンのS1、S2、S26、S41、S42各線、または地下鉄U8線を利用してアクセスできます。出発地からの最適な乗り換え経路は、ベルリン交通局(BVG)の公式サイトや路線検索サービスで確認すると便利です。