
中世最大の君主の一人として名高いシャルルマーニュ(カール大帝)。壮麗な戴冠式の姿はよく知られていますが、その人物像や性格を浮き彫りにする興味深い逸話が数多く伝えられています。
なぜ小さな逸話が重要なのか
一見些細に思えるエピソードも、歴史上の人物を語るうえでは無駄なものは一つとしてありません。どんな小さな逸話も、その人物の性格や業績を再構築する貴重な手がかりとなるのです。ここでは、歴史書や雑誌を読む中で見つけた、シャルルマーニュにまつわる逸話をいくつかご紹介します。
巨大な体格とのギャップ――甲高い声
シャルルマーニュは甲高く鋭い声の持ち主でした。この声は、彼の屈強で堂々とした体格と大きなコントラストをなしていただけでなく、当時の人々を驚かせたとも記録されています。
痛風を悪化させた頑固さ
彼は痛風に悩まされていましたが、食事療法を受けることを頑なに拒否しました。その結果、健康状態はさらに悪化し、死期を早めることになったと伝えられています(宮廷年代記作者アインハルトの記述による)。
親しみやすく、冗談好きな性格
史料によれば、シャルルマーニュは気さくで親しみやすい人物であり、皮肉を言うのが得意で、冗談を交わすことも好んだといわれています。威厳ある皇帝というイメージとは異なる、人間味あふれる一面です。
質実剛健な服装へのこだわり
彼はシンプルで実用的な服装を好みました。東方産の高価な絹布で作られた衣服に大金を費やす者に対しては、しばしば厳しく叱責を加えたそうです。権力の頂点に立ちながらも、贅沢を良しとしない姿勢がうかがえます。
キリスト教徒でありながら「ハーレム」を持った?
フランク人にとって妾を持つことはごく普通の慣習であり、シャルルマーニュも例外ではありませんでした。敬虔なキリスト教徒であることが、不義の関係を持つ妨げにはならなかったようです。実際、彼は本格的な「ハーレム」を抱えており、多くの女性たちが彼の肉体的欲望に応える存在だったと伝えられています。