歴史物語

ボストン虐殺事件の直前に人々は野菜を投げていたのか?

結論:野菜を投げたという歴史的証拠は存在しない

ボストン虐殺事件(1770年3月5日)の直前に、群衆がイギリス兵に向かって野菜を投げつけたという話がありますが、これを裏付ける歴史的な証拠は一切確認されていません。

この説は後世の創作や誇張された伝承によるものと考えられ、当時の一次資料や目撃者の証言、公式の調査記録などにも野菜が投げられたことを示す記述は見当たりません。

実際に投げられていたのは何だったのか?

同時代の資料によれば、事件当日、ボストンの住人たちがイギリス兵に向かって投げたのは、主に以下のようなものでした。

  • 雪玉
  • 氷のかけら
  • カキの殻
  • 棒切れや小石

1770年3月はまだ冬真っただけあり、路上に積もった雪や氷を使った投擲が中心だったとされています。これらは単なる嫌がらせではなく、兵士への挑発行為として機能していました。

ボストン虐殺事件とはどんな出来事だったのか

ボストン虐殺事件は、アメリカ独立戦争の前触れとなった重要な出来事です。当時、ボストンには課税政策への反発から緊張が高まっており、イギリス軍の駐屯に対する市民の不満も頂点に達していました。

事件当日、キング・ストリートの税関前では、哨戒任務についていたヒュー・ホワイト二等兵を取り囲むように群衆が集まり、口論がエスカレートしていきました。やがてトマス・プレストン大尉率いる追加の兵士が派遣され、混乱の中で発砲が起こり、クライサス・アタックスを含む5人の市民が死亡しました。

まとめ

「ボストン虐殺事件の直前に野菜が投げられた」という逸話は、史実としては支持されていません。実際の事件では雪玉や氷、カキの殻などが投げられており、こうした正確な知識を持つことが、歴史を正しく理解する第一歩といえるでしょう。