1943年のハーフダラーに銀は含まれているのか?
結論からお伝えすると、1943年に発行されたハーフダラーには銀が含まれています。その組成は銀90%・銅10%であり、いわゆる「シルバー半ドル」に分類されるコインです。
1943年のハーフダラーは、彫刻家アドルフ・A・ワインマンが手がけた「ウォーキング・リバティ」デザインのシリーズです。このシリーズは1916年から1947年まで鋳造されましたが、第二次世界大戦中を含む全期間を通じて、銀90%という組成が一貫して維持されました。
「戦時中だから銀が使われていない」は誤解
「1942年以降のアメリカ硬貨には銀が使われていない」という情報を目にすることがありますが、これは別の硬貨との混同による誤解です。戦争の影響で素材が変更されたのは、ハーフダラーではなく5セント硬貨(ニッケル)でした。
ニッケル金属は兵器や装甲板の生産に不可欠な戦略物資だったため、1942年後期から1945年までの間、5セント硬貨は銀35%・銅56%・マンガン9%という特殊な合金に変更されました。この時期の硬貨は「ウォーニッケル(War Nickel)」と呼ばれ、現在でもコレクターの間で高い人気を誇ります。
一方、ダイム・クォーター・ハーフダラーといった銀貨は、終戦後も引き続き銀90%で鋳造され続けました。ハーフダラーの銀含有量が引き下げられたのは1965年以降のことで、まず銀40%のクラッド貨(1965〜1970年)へ移行し、1971年からは銀を一切含まない銅・ニッケルのクラッド貨へと変わっていきました。
1943年ハーフダラーの価値
銀を90%含んでいるため、1943年ハーフダラーは少なくとも地金としての価値(シルバーバリュー)が必ずあります。加えて、保存状態(グレード)の良いものや、デンバー・サンフランシスコ各ミントのミントマーク入りのものは、コレクター市場でプレミアムが付くこともあります。
もし手元に1943年ハーフダラーをお持ちの場合は、自己判断で磨いたり洗浄したりせず、信頼できるコインディーラーや専門鑑定機関に相談することをおすすめします。表面の状態が価値を大きく左右するためです。