カトリーヌ・ド・メディチは奴メディチは奴隷を自宅に隠していたのか?
結論から述べると、フランス王太后カトリーヌ・ド・メディチ(1519年〜1589年)が奴隷を自宅に隠し持っていた、あるいは人を奴隷化する行為に関与したという歴史的事実は確認されていません。
16世紀フランスにおける奴隷制の扱い
カトリーヌ・ド・メディチが生きた16世紀のフランスでは、奴隷の所有は文化的にも法的にも一般的に受け入れられていませんでした。当時のフランス本国の法体系において奴隷制は正式には認められておらず、王国内で人を奴隷として保有する慣習も存在しませんでした。そのため、彼女が宮廷や私邸で奴隷を匿っていたとする説は、当時の歴史的背景から見て成立しないものと言えます。
奴隷貿易が問題化したのは後の時代
奴隷貿易や奴隷所有が国際的な重大問題として顕在化したのは、むしろ後の時代になってからです。17世紀以降、大西洋横断奴隷貿易が本格的に拡大すると、ヨーロッパ列強が新大陸の植民地経営のためにアフリカから大量の人々を強制的に連れ去るようになり、奴隷制が巨大な経済システムとして発展していきました。
このように、カトリーヌ・ド・メディチと奴隷の隠蔽を結びつける話には歴史的根拠がなく、彼女の時代のフランス社会の実態とは合致しないのです。