1998年は、世界の政治・経済・科学技術・スポーツの各分野で、後世に語り継がれる出来事が数多く起きた年でした。この記事では、1998年の主な歴史的出来事を分野別に振り返ります。
政治・国際情勢
モニカ・ルインスキー事件の発覚(1月)
1月、クリントン米大統領とホワイトハウス実習生モニカ・ルインスキー氏との不適切な関係疑惑が報道され、大きな政治問題へと発展しました。クリントン大統領は当初関係を否定しましたが、同年9月にはケネス・スター独立検察官による調査報告書が連邦議会に提出され、弾劾訴追の動きにつながりました。
北アイルランド和平「ベルファスト合意」(4月10日)
4月10日、北アイルランド紛争の平和的解決を目指す「ベルファスト合意(聖金曜日合意)」が調印されました。カトリック系とプロテスタント系の勢力が対立してきた数十年の紛争に終止符を打つ、歴史的な一歩となりました。
インド・パキスタンの核実験(5月)
5月11日、インドが地下核実験を実施。これに対抗する形でパキスタンも5月28日に核実験を行い、南アジアの緊張が一気に高まりました。両国の核保有は国際社会に大きな衝撃を与えました。
チリのピノチェト元大統領を逮捕(10月16日)
10月16日、チリのアウグスト・ピノチェト元大統領が人権侵害の容疑でロンドンにて拘束されました。権力を退いた国家元首が外国で逮捕された前例として、国際司法の歴史に残る出来事です。
テロと自然災害
米大使館爆破テロ(8月7日)
8月7日、ケニアとタンザニアのアメリカ大使館が同時に爆破されるテロが発生し、200人以上が犠牲になりました。この事件は、その後の国際テロ対策の在り方を大きく変える転換点となりました。
ハリケーン・ミッチ(10月末)
10月下旬から11月初旬にかけて、ハリケーン・ミッチが中央アメリカを襲いました。ホンジュラスやニカラグアを中心に壊滅的な被害をもたらし、死者は1万人を超えました。
経済
ユーロ導入への道(5月)
5月、欧州連合(EU)は単一通貨ユーロを導入する11カ国を正式に確定しました。ユーロは翌1999年1月に金融市場で流通を開始し、ヨーロッパ統合の歴史における大きな節目となりました。
ダウ平均株価が9000ドルを突破
アメリカ市場ではダウ工業株30種平均が史上初めて9000ドルの大台を突破しました。一方で、アジア通貨危機の余波やロシアの金融危機(8月)、大手ヘッジファンドLTCMの経営危機など、世界経済は激しい変動に見舞われた年でもあります。
科学技術
iMac G3 発売(8月15日)
8月15日、Appleが半透明カラーのボディと持ち手付きの斬新なデザインで話題を集めた「iMac G3」を発売。インターネット時代を見据えたこの製品は、アップル復活のきっかけとなりました。
Google 創業(9月)
9月、スタンフォード大学の大学院生だったラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏がGoogle社を創業。後に世界最大級のIT企業へと成長する会社の歴史が、ここから始まりました。
月面に水の氷の証拠を発見
NASAの無人探査機「ルナー・プロスペクター」の観測データから、月の極域に水の氷が存在する可能性を示す証拠が見つかりました。将来の月探査や有人活動にとって重要な発見とされています。
国際宇宙ステーション(ISS)建設開始(11月20日)
11月20日、ロシアがISSの最初のモジュール「ザーリャ」を打ち上げました。ここから、人類が宇宙に常時滞在する新しい時代が幕を開けたのです。
スポーツ
長野冬季オリンピック(2月7日〜22日)
日本では2月、長野冬季オリンピックが開催されました。スキージャンプ団体での金メダル獲得など、日本選手の活躍が国民に大きな感動を与えました。
FIFAワールドカップ・フランス大会(6月〜7月)
初出場を果たした日本代表も話題を集めたサッカーW杯。7月12日の決勝では開催国フランスがブラジルを3-0で下し、悲願の初優勝を成し遂げました。
まとめ
1998年は、和平合意や核実験といった国際政治の大きな動き、iMacやGoogleに象徴されるIT革命の夜明け、そしてISS建設開始という宇宙開発の新時代など、まさに「20世紀の総決算」とも呼べる一年でした。これらの出来事は、その後の世界のあり方を大きく左右することになったのです。