北米の歴史

産業革命の時代、子どもたちは労働の対価としていくら支払われていたのか?

産業革命の時代、多くの子どもたちが工場や鉱山などで過酷な労働に従事していました。しかし、彼らの報酬は、大人の労働者と同じように賃金として支払われるものではありませんでした。

長時間労働を強いられた子どもたち

当時の労働力の中核を担っていたのは、9歳から16歳までの子どもたちでした。彼らは毎日12時間から16時間にも及ぶ労働を、休みなく日々続けなければなりませんでした。

驚くべきことに、こうした過酷な労働の対価として、子どもたちは現金の賃金を受け取っていなかったのです。代わりに提供されていたのは、食事と寝床、つまり衣食住の一部という「現物支給」でした。

現物支給とわずかな現金

この現物による支給に加えて、ごくわずかな現金が上乗せされることもありました。しかし、子どもたちが報酬の大部分を現金で受け取ることは極めてまれで、ほとんどの場合、食事や宿泊こそが主な報酬だったのです。

これは、当時の子ども労働者が単なる低賃金労働者ではなく、住み込みで工場主に完全に依存した存在だったことを示しています。後にイギリスでは工場法などの法整備によって児童労働の規制が進められましたが、産業革命期の子どもたちは、現金どころか正当な対価すら得られない環境で働かされていたのです。