北米の歴史

軍人は401(k)を持てる?米軍人の退職貯蓄制度「TSP」を解説

軍人は401(k)に加入できる?

結論から言うと、米軍人は401(k)に加入することはできません。民間企業の従業員向けに設計された401(k)とは異なり、軍人には専用の退職貯蓄制度が用意されています。

その代わりとなるのがTSP(Thrift Savings Plan:節約貯蓄計画)です。TSPは、連邦政府職員および軍隊(制服組)の隊員を対象とした退職貯蓄・投資プランで、軍人が老後資金を積み立てるための主要な手段となっています。

TSPとはどのような制度か

TSPは連邦職員退職制度(FERS)の一環として創設された制度で、給与からの天引きで拠出金を積み立てながら、税制優遇を受けて退職後の資産形成を行える点が大きな特徴です。手数料が非常に低く設定されていることでも知られています。

401(k)とTSPの共通点

TSPは多くの面で401(k)とよく似ています。

  • 給与からの自動天引きによる拠出
  • 課税繰延型(Traditional)拠出とRoth拠出の選択
  • 低コストのインデックスファンドへの投資
  • 一定年齢に達するまで引き出しに制限がある

401(k)との主な違い

一方で、TSPには401(k)とは異なる点もあります。

  • 投資オプションが限定的: 選択できるのはG・F・C・S・Iの5つの基本ファンドとライフサイクル(L)ファンドのみで、401(k)のような多彩な銘柄選択はできません。
  • 拠出ルールが独自: 拠出限度額はIRSが毎年定める基準に準じますが、軍人向けの特別な適用ルールがあります。
  • 運営主体が異なる: TSPは連邦退職貯蓄投資委員会(FRTIB)によって運営されており、民間金融機関が管理する401(k)とは管理者が異なります。

まとめ

軍人は401(k)を持つことはできませんが、その代わりにTSPという専用の退職貯蓄制度を利用できます。TSPは401(k)と同様に税制優遇を受けられる強力な老後資金形成ツールであり、低い運用手数料も大きな魅力です。現役の軍人の方や入隊を検討している方は、TSPの仕組みを早めに理解しておくことをおすすめします。