答えは「はい」です。アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)の時代、現在のアメリカ合衆国となる地域では、大多数のアフリカ系アメリカ人が奴隷として暮らしていました。ただし、その実態は一枚岩ではなく、自由な身分を持つ黒人たちがイギリス側と愛国派(植民地側)の双方に分かれて参戦するなど、複雑な様相を呈していました。
独立宣言の時点でも奴隷制度は存続
1776年に独立宣言が採択された時点で、13植民地すべてにおいて奴隷制度は法的にも現実的にも存続していました。つまり、「自由」と「独立」を叫んで戦う社会の内部に、黒人を所有物として扱う仕組みが深く根付いていたのです。
「自由のための戦争」と「奴隷制」の矛盾
独立戦争は、奴隷制をめぐる深刻な緊張をもたらしました。自らの解放のために戦いながら、同時に黒人を奴隷化し続けるという矛盾は、当時の人々にとっても看過できない問題でした。この矛盾は、後にアメリカ社会全体を揺るがす大論争へと発展していきます。
イギリス側の動き
1775年、バージニア総督ダンモア卿は、イギリス軍に加わった奴隷には自由を与えるという布告を出し、多くの黒人たちが自由を求めてイギリス側につきました。
愛国派側の動き
一方、大陸軍にも自由黒人や元奴隷の兵士が加わり、一部の州では従軍と引き換えに解放を約束する例も見られました。また、戦後には北部諸州を中心に段階的な奴隷制廃止の動きが始まりました。
まとめ
独立戦争期のアフリカ系アメリカ人の多くは奴隷でしたが、彼らの存在と選択は、革命そのものに大きな影響を与えました。「すべての人は平等に創られている」という理念と奴隷制の乖離は、この時代からすでにアメリカの根本的な課題として浮かび上がっていたのです。