北米の歴史

「イギリスをアメリカのために発見した人」は存在するのか?歴史の誤解を解く

「イギリスをアメリカのために発見したのは誰か」という質問への答えは、実はシンプルです。そのような人物は存在しません。現在イギリスとして知られる土地は、16世紀にヨーロッパ人の探検と植民地化が始まる何千年も前から、さまざまな民族集団によって居住されてきた歴史ある大地です。

イギリスはグレートブリテン島の一部を占める国であり、他国によって「発見」されたことも、他国のために発見されたこともありません。ケルト人、ローマ人、アングロサクソン人など、時代ごとに異なる民族が定住し、独自の文化と国家を築いてきました。

コロンブスと「新大陸の発見」

この種の疑問でよく混同されるのが、イタリア出身の探検家クリストファー・コロンブスの功績です。1492年、スペイン王室の支援を受けたコロンブスは大西洋横断航海に成功し、ヨーロッパにとって未知の土地であるアメリカ大陸を「発見」したとされています。

ただし重要なのは、コロンブスが実際に到達したのはカリブ海の島々だという点です。彼の航路には北米大陸本土も、もちろんイギリスも含まれていませんでした。

イングランドと北米をつないだのはカボット

参考までに、イングランドと北米探検をつなぐ出来事もあります。1497年、イタリア出身の航海者ジョン・カボットがイングランド旗のもとで航海を行い、現在のカナダ・ニューファンドランド島に到達しました。これが後のイギリスによる北米進出の出発点となります。

まとめ

イギリスは古くから人々が暮らす土地であり、「誰かに発見される」ことを必要としない国です。「アメリカのためにイギリスを発見した人物」という概念自体が存在せず、正しく理解するなら——コロンブスは1492年にヨーロッパのためにアメリカ大陸を発見したが、その航路にイギリスは一切関わっていない——という点を押さえておきましょう。