北米の歴史

北西部準州の州はどのようにして合衆国への加盟が認められたのか?

北西部準州とは

北西部準州(ノースウェスト・テリトリー)は、1785年の土地条例と1787年の北西部条例によって組織された、アメリカ合衆国中西部の地域です。当初はオハイオ川以北、ミシシッピ川以東の広大な土地を含んでいましたが、新しい州が次々と成立するにつれて、その境界は徐々に縮小していきました。

州として合衆国に加盟するための4つの手順

北西部準州から合衆国への加盟を果たした州は、1787年の北西部条例に定められた以下の一連の手順に従って州昇格を実現しました。

1. 人口要件の達成

準州が州昇格の候補となるためには、自由居住民が少なくとも60,000人に達することが必要でした。この要件は、新しい州が独自の政府や諸制度を維持できるだけの人口基盤を備えていることを保証するために設けられました。

2. 憲法制定会議の開催

人口要件を満たすと、準州内で憲法制定会議が開かれ、州憲法が起草されます。この憲法は共和制の形態をとり、合衆国憲法の原則に沿ったものでなければならないと定められていました。

3. 連邦議会の承認

起草された州憲法案は、承認を求めて連邦議会に提出されます。議会はその憲法が北西部条例および合衆国憲法の要件を満たしているかどうかを審査し、承認されれば、準州に州としての地位を与える有効化法(enabling act)を可決しました。

4. 大統領による布告

連邦議会による有効化法の可決後、アメリカ合衆国大統領が新州の合衆国加盟を布告します。この正式な布告をもって、新州の合衆国への加入が公式に確定しました。

北西部準州から誕生した州と加盟の順序

北西部準州から合衆国に加盟した州は、時系列で以下の通りです。

  • オハイオ州(1803年)
  • インディアナ州(1816年)
  • イリノイ州(1818年)
  • ミシガン州(1837年)
  • ウィスコンシン州(1848年)

さらに、ミネソタ州(1858年)も北西部準州の一部の地域から成立しています。なお、ミズーリ州やアイオワ州、カンザス州などはルイジアナ買収で獲得した土地から、ワシントン州やモンタナ州などはオレゴン準州などの地域から成立した州であり、厳密には北西部準州自体から直接生まれた州ではありません。北西部条例が確立した州昇格の仕組みは、その後の多くの準州にも適用され、アメリカ合衆国の西進拡大の基礎となりました。