アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)当時、辺境(フロンティア)に住むアメリカ人の多くは、イギリス側を支持していたとされています。一見すると意外に思えるかもしれませんが、これには明確な理由がありました。
イギリスが辺境の支持を獲得できた背景
1. 土地の付与と先住民からの保護という約束
イギリスは、開拓者たちに対して「土地の付与」と「先住民からの保護」を約束することで、彼らの支持を取り付けることに成功しました。当時の辺境では先住民との紛争が絶えず、安全の確保は開拓者にとって最も切実な関心事でした。そのため、具体的な利益を提示するイギリスの提案は大きな魅力を持っていたのです。
2. 「東海岸エリートの陰謀」という宣伝工作
さらにイギリスは、アメリカ独立戦争とは「東海岸の富裕なエリート層が西部を支配するために仕組んだ陰謀である」という認識を、開拓者たちに植え付けることにも成功しました。こうしたプロパガンダによって、東部の愛国者(パトリオット)勢力への不信感が辺境社会の中で広まっていきました。
まとめ
このように、辺境の開拓者がイギリス支持へと傾いた背景には、土地や安全といった具体的な利益の提示と、独立派への不信を煽る巧みな宣伝工作がありました。辺境に生きる人々にとって、独立戦争は必ずしも「自由のための戦い」ではなく、遠く離れた東部の権力者たちによる主導と映っていたのです。