テキサスから北部の鉄道拠点へと牛の群れを追いながら長距離を移動させることには、「キャトル・ドライブ(Cattle Drives)」という名前が付けられています。
キャトル・ドライブとは?
キャトル・ドライブは、アメリカ西部開拓時代に盛んに行われた大規模な牛の移動のことです。南北戦争後の1860年代後半から1880年代半ばにかけて、テキサスの牧場で育てられた長角牛(ロングホーン)が、カウボーイたちによって数百頭単位で追い立てられました。
なぜ鉄道拠点を目指したのか
当時、牛はテキサスでは数ドル程度しか値がつきませんでしたが、東部の市場では10倍以上の価格で取引されていました。そこで、カンザス州のアビリーンやドッジシティなどの鉄道タウンまで牛を運び、そこから貨物列車で東部へ出荷するという商売が成立したのです。
有名なルート
- チザム・トレイル(Chisholm Trail):最もよく知られた主要ルートの一つ
- ウェスタン・トレイル(Western Trail):後に最大規模となったルート
- グッドナイト=ラヴィング・トレイル(Goodnight-Loving Trail):ニューメキシコやコロラド方面へ向かうルート
キャトル・ドライブの終焉
有刺鉄線による牧場の囲い込み、検疫法規の強化、そしてテキサス自体への鉄道網の延伸により、1880年代後半にはキャトル・ドライブの時代は急速に終わりを迎えました。しかし、この時代のカウボーイたちの姿は、アメリカ西部の象徴的なイメージとして今も人々に親しまれ続けています。