1978年にアメリカの仲介によって成立したキャンプ・デービッド合意は、中東和平の歴史における画期的な転換点となりました。エジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相が米国キャンプ・デービッドで直面交渉を行い、カーター大統領の調整のもとで合意に至ったものです。この合意から生まれた主な成果は、以下の3つにまとめられます。
1. イスラエルとエジプトの平和条約
キャンプ・デービッド合意の最も重要な成果は、イスラエルとエジプト間の平和条約の調印です。これは、イスラエルがアラブ国家と締結した初めての平和条約であり、両国間の戦争状態を正式に終結させるとともに、外交関係の樹立への道を開きました。1979年に正式調印されたこの条約は、それまで敵対関係にあった両国の関係を根本的に変え、中東地域の政治地図を大きく塗り替えることとなりました。
2. パレスチナ自治のための枠組み
合意には、ヨルダン川西岸地区とガザ地区におけるパレスチナ人自治に関する枠組みも盛り込まれていました。この枠組みでは、これらの地域を統治するパレスチナ自治政府の設立が構想され、将来的には包括的な和平合意の実現を目指すものとされました。直ちに恒久解決をもたらすものではなかったものの、その後の中東和平交渉の基礎となる重要な要素として位置づけられています。
3. シナイ半島からのイスラエル軍撤退
平和条約の一環として、イスラエルは1967年の第三次中東戦争(六日間戦争)以降占領し続けていたシナイ半島からの撤退に同意しました。この撤退は段階的に進められ、1982年に完了しました。これによりエジプトはシナイ半島の主権を回復し、領土問題の平和的解決という前例を中東に示すことになりました。
以上の3つの成果により、キャンプ・デービッド合意は、長年対立してきた国家間の紛争を外交交渉によって解決しうることを証明した、中東和平プロセスにおける重要なマイルストーンとして評価されています。