オーストラリア連邦以前に存在した6つの植民地
1901年1月1日にオーストラリア連邦が成立する以前、オーストラリア大陸はイギリスの支配下にある6つの独立した植民地によって構成されていました。それぞれの植民地は独自の政府、法律、さらには軍隊まで保有しており、関税や鉄道の規格も異なるなど、ばらばらの状態でした。
連邦化以前に存在した6つの植民地は以下の通りです。
1. ニューサウスウェールズ(NSW)
1788年にイギリスが最初に入植した地域で、オーストラリアで最も古い植民地です。当初は現在の東部一帯を含む広大な範囲を管轄していました。
2. クイーンズランド(QLD)
1859年にニューサウスウェールズから分離して独立した植民地です。豊かな農業資源と鉱物資源を背景に発展しました。
3. 南オーストラリア(SA)
1836年に自由移民による計画的な入植地として設立された植民地です。囚人の移送先ではなく、自由な開拓者の共同体として始まった点が特徴的でした。
4. タスマニア(TAS)
もともとは「ヴァン・ディーメンズ・ランド」と呼ばれていましたが、1856年に自治権を得た際に「タスマニア」と改名されました。オーストラリア大陸の南に位置する島嶼部の植民地です。
5. ビクトリア(VIC)
1851年にニューサウスウェールズから分離して誕生しました。同年に始まったゴールドラッシュにより人口が急増し、メルボルンは一時期世界有数の富裕な都市として栄えました。
6. 西オーストラリア(WA)
1829年に設立された植民地で、大陸の西部を占める広大な地域です。1890年代の金鉱発見以降、急速な経済成長を遂げました。
6つの植民地から1つの国家へ
これらの植民地は、防衛・移民・貿易などの共通の課題への対応や、経済的な連携の必要性から統合への機運が高まり、1901年1月1日に連邦憲法が発効して「オーストラリア連邦」が正式に成立しました。このとき、6つの植民地はそれぞれ州(ステート)へと移行し、現在のオーストラリアの国家体制の基礎が築かれました。