太平洋横断飛行の先駆者、チャールズ・ウルム
1928年、オーストラリア人として初めて太平洋を飛行機で横断したのはチャールズ・ウルム(Charles Ulm)です。彼は操縦士のチャールズ・キングスフォード・スミス(Charles Kingsford Smith)とともに、歴史に残るこの偉業を成し遂げました。
「サザンクロス号」による歴史的な飛行
二人が搭乗したのは、フォッカー製の三発単葉機「サザンクロス号(Southern Cross)」でした。この飛行は、アメリカ西海岸から出発し、ハワイ(ホノルル)とフィジー(スバ)を経由してオーストラリア・ブリズベンへと向かう、総距離約11,500キロに及ぶ壮大な旅でした。
当時、太平洋上空には航法支援も整備されておらず、長時間にわたる洋上飛行は極めて危険な挑戦とみなされていました。悪天候や無線通信の途絶など、数々の困難に直面しながらも、クルーは精密な天測航法によってルートを維持し、無事に目的地へたどり着きました。
航空史に残る意義
この1928年の太平洋横断飛行は、オーストラリアとアメリカ大陸を空路で結んだ最初の成功例として、世界の航空史における重要なマイルストーンとなりました。帰国後、ウルムとキングスフォード・スミスは国民的英雄として迎えられ、その功績は今日でもオーストラリア航空史の礎として語り継がれています。