西半球、すなわち南北アメリカ大陸に最初に住み着いた人々は、アジア、具体的にはシベリア東部からやってきたと考えられています。彼らは最終氷期にベーリング海峡を渡り、新大陸へと足を踏み入れました。
ベーリング陸橋という「架け橋」
最終氷期には大量の水が氷河として陸上に蓄えられていたため、海面は現在より約100メートル以上も低くなっていました。その結果、現在のベーリング海峡の海底が露出し、「ベーリンギア」と呼ばれる広大な陸橋が出現しました。この陸橋によって、アジアと北米大陸は陸続きでつながっていたのです。
大型動物を追って移動した狩猟採集民
当時の人々は遊動的な狩猟採集民でした。マンモスやバイソンなどの大型動物の群れを追いかけながら移動するうちに、気づかぬうちに陸橋を渡り、新しい大陸へと入り込んだと考えられています。考古学や遺伝学の研究によれば、この移住はおよそ1万5千年前から2万年以上前にさかのぼる可能性があります。
両アメリカ大陸への拡散
北米に到達した人々は、氷床の間を抜けて内陸へ進んだほか、太平洋岸沿いを船で南下する経路も利用した可能性があります。こうして彼らは数千年のうちに北米から南米まで広範囲に分布し、南北アメリカのさまざまな先住民族の祖先となっていきました。
まとめ
西半球最初の人々は、氷期の海面低下によって現れたベーリング陸橋を通ってシベリアからアラスカへ渡ったアジア系の狩猟採集民であり、その子孫がアメリカ大陸全体に広がって、今日の先住民族たちのルーツとなったのです。