「パンツァー」と呼ばれるドイツの戦車が登場する前に、戦車という兵器そのものは第一次世界大戦中に誕生しました。世界初の戦車は、イギリスが「ランドシップ(Landships)」の名称で開発したもので、1916年にはじめて実戦に投入されました。
各国が生み出した初期の戦車
イギリスに続き、フランスは1916年にシュナイダーCA1およびサン・シャモンを、ドイツは1918年にA7Vをそれぞれ開発しました。しかし、これらの初期戦車は速度が遅く、機械的な信頼性にも乏しく、構造も複雑であるなど、実用面では多くの課題を抱えていました。
戦間期の発展とドイツのパンツァー
第一次世界大戦後も、各国は戦車の設計と改良を継続しました。とりわけ1930年代のドイツでは、パンツァーカンプフヴァーゲン(PzKpfw)I号、II号、III号、IV号戦車が相次いで開発されました。
これらの戦車は、従来の車両よりも軽量で機動性に優れていた点が大きな特徴です。また、傾斜装甲やトーションバーサスペンションといった、当時としては革新的な技術も取り入れられていました。
IV号戦車――ドイツ戦車の中核
なかでもPzKpfw IV号戦車は、第二次世界大戦を通じてドイツ軍の主力として活躍した最量産型の戦車であり、合計8,500両以上が製造されました。開戦から終戦まで一貫して運用され、ドイツ装甲部隊の背骨とも言うべき存在となりました。