ヨーロッパの歴史

パリ条約に署名したのは誰?「大統領」ではない理由と署名者をわかりやすく解説

1783年9月3日、アメリカ合衆国とイギリスの代表者がパリ条約に調印しました。この条約によって、アメリカ独立戦争が正式に終結し、イギリスはアメリカ合衆国の独立を承認することとなりました。

そもそも「大統領」は署名していない

実は、パリ条約に署名した人物の中にアメリカ大統領はいません。当時のアメリカはまだ現在のような憲法体制が確立しており、初代大統領ジョージ・ワシントンが就任したのは1789年のことだからです。条約締結時点では、連合規約に基づく政府が運営されていました。

アメリカ側の署名者

アメリカ合衆国のために条約に署名したのは、以下の3人の外交官です。

  • ジョン・アダムズ — 後の第2代アメリカ大統領。独立運動の中心人物の一人でした。
  • ベンジャミン・フランクリン — 科学者・外交官として知られ、フランスとの同盟交渉でも活躍しました。
  • ジョン・ジェイ — 後にアメリカ合衆国最高裁判所初代長官を務めた法律家です。

イギリス側の署名者

一方、イギリスを代表して署名したのは、外交官のデヴィッド・ハートリー(David Hartley)です。

パリ条約の歴史的意義

この条約により、イギリスは13植民地の独立を正式に認め、アメリカ合衆国は主権国家として国際社会に歩み出すことになりました。ミシシッピ川以東の領土権の承認や漁業権の確保など、新国家の基盤となる重要な取り決めも含まれており、世界史における転換点の一つとされています。