ヨーロッパの歴史

トルコはいつ建国された?歴史の流れをわかりやすく解説

トルコは、ある特定の日に一瞬で誕生した国ではなく、長い歴史の中で少しずつ形づくられてきた国家です。そのため「建国されたのはいつか」という問いには、いくつかの重要な転換点を挙げて答えることになります。ここでは、トルコ民族の起源から近代国家の成立までの流れをわかりやすく解説します。

トルコ民族のルーツは中央アジア

トルコ人の祖先にあたるテュルク系民族の起源は、中央アジアにさかのぼります。彼らは遊牧民として広大な草原地帯で暮らしており、何世紀にもわたって次第に西方へと移動を重ねていきました。そして11世紀、テュルク系部族の一部が現在のトルコにあたるアナトリア半島(小アジア)に定着するようになります。

セルジューク朝によるアナトリア支配の始まり

11世紀後半、セルジューク・トルコ人はマンジケルトの戦い(1071年)で東ローマ帝国に勝利し、アナトリアへの進出を本格化させました。彼らがこの地域にセルジューク朝(ルーム・セルジューク朝)を樹立したことが、アナトリアにおけるトルコ人統治の出発点となります。以降、この土地はしだいにイスラム世界とテュルク文化の圏内へと組み込まれていきました。

オスマン帝国の興隆と拡大

しかし、真の意味での大帝国時代が幕を開けるのは14世紀初頭です。1299年頃、オスマン1世によってオスマン帝国が創建されました。帝国はその後数世紀にわたって勢力を拡大し、1453年にコンスタンティノープル(現イスタンブール)を征服すると、ついにはヨーロッパ、アジア、アフリカの三大陸にまたがる巨大な多民族帝国へと成長します。この時期に、アナトリアにおけるトルコ人の支配は盤石のものとなりました。

1923年、トルコ共和国の誕生

現在私たちが知る「トルコ」という近代国民国家が誕生したのは、1923年のことです。第一次世界大戦の敗北によりオスマン帝国は崩壊へと向かい、その後、ムスタファ・ケマル(後のアタテュルク)の指揮のもとでトルコ独立戦争が戦われました。この戦争に勝利したことを受け、1923年10月29日にトルコ共和国が正式に宣言されました。

こうしてオスマン帝国に代わる新しい国家としてのトルコ共和国が歩みを始め、首都はアンカラに定められ、政教分離を柱とする近代的な改革が進められていきました。つまり、トルコの歴史を語るうえでは、「11世紀のアナトリア定着」「14世紀のオスマン帝国創建」、そして「1923年の共和国成立」という三つの節目が特に重要だと言えるでしょう。