「1918年にドイツが列車の中で締結したヴェルサイユ条約」という認識には誤りがあります。実は、ヴェルサイユ条約が列車内で調印されたことは一度もありません。
ヴェルサイユ条約の真実
ヴェルサイユ条約は、第一次世界大戦の講和条約として、1919年6月28日にフランスのヴェルサイユ宮殿(鏡の間)で調印されました。調印式は荘厳な宮殿内で執り行われ、ドイツ代表と連合国側の代表が出席しました。
なぜ「列車の中」という誤解が生まれたのか?
この誤解の背景には、別の歴史的出来事が関係していると考えられます。
コンピエーニュ休戦協定(1918年11月11日)
第一次世界大戦の戦闘を終結させた休戦協定は、フランスのコンピエーニュの森に停められた鉄道車両の中で調印されました。この出来事が、後の講和条約と混同されることが多いのです。
1940年の「再演」
さらに興味深いことに、第二次世界大戦中の1940年、ヒトラーはフランスとの休戦協定を、あえて同じ鉄道車両の中で調印させました。これは敗北したフランスへの屈辱を象徴する演出だったと言われています。
まとめ
- ヴェルサイユ条約:1919年6月28日、ヴェルサイユ宮殿で調印
- コンピエーニュ休戦協定:1918年11月11日、鉄道車両内で調印
つまり、「列車の中で締結された条約」をお探しであれば、それはヴェルサイユ条約ではなく、コンピエーニュ休戦協定を指している可能性が高いでしょう。