トレンチ戦争(塹壕戦)とは
トレンチ戦争(塹壕戦)とは、主に塹壕からなる防御陣地を占領して戦う陸戦の一形態です。この戦い方では、兵士は敵の小火器による射撃や激しい砲撃から大幅に守られるという大きな利点があります。
なぜ塹壕はジグザグ状に掘られるのか
塹壕は通常、直線ではなくジグザグ(千鳥状)のパターンで掘られます。これは、戦線に沿って敵の銃火が一直線に掃射する「縦射(エンフィレード射撃)」を防ぐためです。もし塹壕が真っ直ぐに掘られていた場合、敵が一端を制圧しただけで、塹壕全体が無防備にさらされる危険があります。
塹壕がもたらす防御力
塹壕を占領する部隊は、野外にいたなら致命的になり得る砲撃にも耐えることができます。砲弾によって兵士が死傷したり土砂に埋もれたり、塹壕自体が崩壊することはありますが、それでも広範囲に及ぶ塹壕網全体を破壊することは極めて困難です。この高い防御力こそが、塹壕戦が長期にわたる消耗戦へと発展する要因となりました。
塹壕戦が顕著に見られた主な戦争
大規模な塹壕戦が初めて行われたのは第一次世界大戦ではありませんが、同大戦は西部戦線と東部戦線の両方で巨大な塹壕システムが構築されたことで最もよく知られています。両軍が対峙する「無人地帯(ノーマンズランド)」を挟んだ固定戦線は、第一次世界大戦の象徴的な光景となりました。
その他、塹壕戦が重要な役割を果たした戦争としては、以下が挙げられます。
・クリミア戦争
・アメリカ南北戦争
・日露戦争
・第一次世界大戦のイタリア戦線
・イラン・イラク戦争