エンコミエンダ制度とは
エンコミエンダ制度は、ヌエバ・スペイン(新スペイン副王領、現在のメキシコを中心とする地域)において、鉱山開発や農業をはじめとする経済活動に必要な労働力を供給する重要な役割を担っていました。この制度は、スペイン人入植者やコンキスタドール(征服者)に対し、土地と先住民の労働力を「エンコミエンダ」として授与する仕組みに基づいていました。
エンコメンデロの義務と制度の実態
エンコミエンダを与えられた者(エンコメンデロ)は、その見返りとして、管轄下の先住民に対してカトリックの宗教教育を行い、彼らを搾取から守ることが義務付けられていました。しかし実際には、多くの先住民が過酷な労働を強いられ、制度の理念と現場での運用との間には大きな乖離が存在していました。
制度の展開と廃止、そして現代への影響
エンコミエンダ制度は植民地時代の初期に広く導入され、長きにわたりスペイン人植民者にとって主要な労働力と富の源泉であり続けました。18世紀に正式に廃止されましたが、その影響は現代のラテンアメリカ社会の社会構造や経済格差など、さまざまな形で今も見て取ることができます。