生き残りのために進化したホミニッド(約200万年前・アフリカ)
より大きな脳と優れた手先の器用さを獲得するまで、ホミニッド(人類の祖先)には100万年以上もの歳月がかかりました。そして今、アフリカ大陸において、ヒト属(Homo)の祖先であるホモ・ハビリス(Homo habilis)が、礫を打ち欠いて鋭い刃を持つ基本的な石器を作り出しています。
定期的な道具製作の始まり
「ハビリス」はラテン語で「器用な人」「有能な人」を意味します。この名の通り、ホモ・ハビリスは指を使った精密な動作が可能となり、石器製作が日常的な活動として定着していきました。
その技術の証となる遺物は、アフリカの広範な地域から発見されています。タンザニアのオルドヴァイ渓谷やケニアのトゥルカナ湖周辺はもちろん、エチオピアの一部地域、さらに南では南アフリカ共和国のステルクフォンテインなどでも、彼らが残した石器が見つかっています。
こうした打製石器は「オルドヴァイ型石器」と呼ばれ、人類が初めて本格的に道具を製作・使用した証拠として、進化史における重要な転換点とされています。道具を使いこなす能力こそが、厳しい環境下で生き残るための最大の武器となったのです。