ボルヴォ(ボルモ)とは
ガリア・ケルト神話におけるボルヴォ(Borvo、別名ボルモ Bormo、またはボラムス Boramus)は、治癒をつかさどる神です。その神名は「湧き出る水(沸き立つ水)」を意味しており、温泉や泉との深い結びつきを示しています。
地名に残る信仰の足跡
ボルヴォの存在は、ガロ・ローマ時代の碑文や数多くの地名によって知られています。例として、フランスのラ・ブルブール(La Bourboule)やブルボン=レ=バン(Bourbonne-les-Bains)、ドイツのブルトシャイト(Burtscheid)やヴォルムス(Worms)などが挙げられます。
これらの地名が広範囲に点在していることは、温泉の神格としてのボルヴォへの信仰が広く普及し、当時の人々にとって非常に重要なものであったことを証明しています。
アポロンとの同一視
ボルヴォは、ギリシャ神話のアポロン(アポロ)と同一視されることがあります。アポロンもまた治癒の力を持つ神であり、両者の性格の類似性が、ローマ化されたガリアでの同一視につながったと考えられます。
配偶神ダモナ
ボルヴォの配偶神はダモナ(Damona)で、その名は「偉大な牝牛」を意味します。ダモナはボルモナ(Bormona)とも呼ばれます。この牛にまつわる神性は、アイルランド神話におけるトゥアハ・デ・ダナンの女神ボアンド(Boand)とも無関係ではないと考えられています。