古代の歴史

プリンキペス:ローマ軍団の中核を担った熟練重装歩兵

プリンキペスとは

プリンキペス(ラテン語:principes、語源は「第一の」を意味する princeps)は、ローマ共和国初期の世紀におけるローマ軍団の第一列(この配列こそが名称の由来)に位置し、後に第二列へと移された歩兵部隊である。彼らは年齢的に成熟期を迎えた、戦場経験に富んだベテラン兵士であった。

武装と装備

プリンキペスの装備は、当時のローマ軍が他民族から取り入れた優れた武具によって構成されていた。

  • 鎖帷子(ロリカ・ハマタ):ガリア人から借用した胴体防具。
  • 短剣(グラディウス):ヒスパニア(現在のスペイン)に起源を持つ接近戦用の剣。
  • 投槍(ピルム):1本または2本を携行。

特にピルムは巧妙な設計が施されていた。敵の盾に命中すると軸が曲がるように作られており、これにより敵の動きを妨害すると同時に、その投槍を敵が抜いて投げ返すことも不可能にしたのである。

マリウスの軍制改革後の変化

ガイウス・マリウスによる軍制改革の後、プリンキペスは軍団よりも小規模な戦術単位であるコホルス(歩兵大隊)ごとに第二列を形成するようになった。この改革により、それまで年齢や経験に基づいた三つの区分(ハスタティ、プリンキペス、トリアリイ)に分かれていたローマ軍団の編成は、次第に均質化されていくこととなった。