自由フランス空軍(FAFL)とは
自由フランス空軍(仏語:Forces Aériennes Françaises Libres、略称FAFL)は、第二次世界大戦中にシャルル・ド・ゴール将軍が率いた「自由フランス」の空軍である。1940年6月にフランスがナチス・ドイツに降伏した後も、祖国解放の意志を捨てなかったパイロットや航空乗員たちによって支えられ、1940年7月8日に正式に創設された。
ただし、組織として本格的に機能し始めたのは1941年の夏である。この時期に最初の戦闘機群(Groupe de Chasse、GC)および爆撃機群(Groupe de Bombardement、GB)が編成され、以後、連合国軍の一翼を担う実戦部隊へと発展していった。FAFLの部隊の多くはイギリス空軍(RAF)の指揮下で作戦に参加し、欧州上空の戦いや北アフリカ戦線で戦果を挙げている。
FAFLの主な部隊
FAFLでは、失われた祖国への思いを込めて、フランス各地の地方名を冠した部隊名が数多く採用された。主な部隊は以下の通りである。
戦闘部隊
- アルザス戦闘グループ – イギリス空軍第341飛行隊としても知られる。
- イル=ド=フランス戦闘グループ – イギリス空軍第340飛行隊として運用された。
- ノルマンディー=ニーメン戦闘連隊 – 東部戦線でソ連軍と共に戦い、伝説的な戦果を残した由緒ある部隊。
爆撃部隊
- ロレーヌ爆撃グループ
- ブルターニュ爆撃グループ
その他の部隊
- 第2落下傘猟兵連隊
- 第3落下傘猟兵連隊
- 軍事輸送航空部隊(LAM) – 兵員や物資の輸送を担った。
FAFLの著名な隊員
FAFLには、後にフランスを代表する存在となった人物も数多く在籍していた。主な隊員は以下の通りである。
- マルセル・アルベール – ノルマンディー=ニーメン連隊で活躍したエース・パイロット。
- アンリ・ブキヤール
- ピエール・ブリズドゥ・ガロニ・ディストリア
- モーリス・ショロン
- ピエール・クロステルマン – 連合国きってのエース・パイロットであり、回想録『大空のサーカス』で広く知られる。
- ベルナール・デュペリエ
- ロマン・ガリー – 戦後、ゴンクール賞を史上唯一二度受賞した作家となった。
- フランソワ・ド・ラブーシェール
- ジャン・マリドール
- ピエール・マンデス・フランス – 戦後、フランス首相を務めた政治家。
- ルネ・ムショット
- ジャック=アンリ・シュレジング
- フィリップ・ド・シティヴォー
- ギュスターヴ・オーギュスタン・ドゥシー
まとめ
自由フランス空軍は、国土を占領された絶望的な状況の中でも抵抗の精神を絶やさなかったフランス人の象徴的存在である。終戦までに数々の戦功を上げ、その遺産は戦後のフランス空軍へと受け継がれた。特にノルマンディー=ニーメン連隊は、現在もフランス空軍にその名を刻む栄誉ある部隊として記憶されている。