古代ローマ帝国は、その最盛期に約500万平方キロメートル(約190万平方マイル)もの広大な領土を誇っていました。これは現在のヨーロッパ連合(EU)の総面積に匹敵する、まさに世界史上最大級の帝国の一つです。
地中海を取り囲む巨大な版図
ローマ帝国の領土は、北西のブリテン島(現在のイギリス)から南東の中東地域まで、さらに南は北アフリカから北東は中央ヨーロッパの一部にまで及んでいました。地中海を完全に内海として囲み込む形となり、ローマ人たちは地中海を「我らの海(マーレ・ノストゥルム)」と呼んでいました。
多様な民族と文化を統べた帝国
この広大な領域には、言語や宗教、風習を異にする数多くの地域と民族が含まれていました。ガリア、ヒスパニア、エジプト、シリアなど、それぞれ独自の文化を持つ土地が、ローマ法と統治制度のもとで一つにまとめられていたのです。街道網の整備や都市建設を通じて、これらの多様な地域は効率的に結ばれ、帝国全体の一体化が進められました。
最盛期はトラヤヌス帝の時代
ローマ帝国の領土が最大に達したのは、西暦117年頃のトラヤヌス帝の治世とされています。当時の人口は5,000万人から9,000万人に達したとも推定されており、当時の世界人口のおよそ4分の1を占めていたと言われています。