紀元前3300年頃、世界では複数の文明が同時に芽生えていた
紀元前3300年頃の地球は、各地で文明への大きな一歩が踏み出されていた重要な時代です。「最初の文明」とひとことでいっても、実は世界中のいくつかの地域でほぼ同じ時期に都市文明が形になり始めました。ここでは、代表的な4つの地域ごとにその様子を見ていきましょう。
メソポタミア:世界最古の都市文明「シュメール」
現在のイラクにあたるメソポタミア(チグリス・ユーフラテス川流域)では、シュメール人によって世界最古級の都市文明が築かれました。ウルやウルクといった大規模な都市が栄え、楔形文字と呼ばれる世界初の文字体系や灌漑農業など、人類史上初めてとなる数々の成果が生まれています。一般に「最初の文明」として名前が挙がるのは、このシュメール文明です。
古代エジプト:ナイル川の恵みのもとで統一へ
ナイル川流域では、この時期すでに高度な農耕社会が形成されており、紀元前3100年頃に上エジプトと下エジプトが統一されます。その後の古王国時代には、ギザの三大ピラミッドに代表される巨大建造物が建設され、社会制度・芸術・建築技術が飛躍的に発展しました。
インダス文明:計画された都市が栄えたインダス川流域
現在のパキスタンからインド北西部にかけて広がるインダス川流域では、インダス文明(ハラッパー文明)が繁栄しました。モヘンジョダロやハラッパーなどの都市は、直交する道路や高度な排水システムを備えた、当時としては驚異的な計画都市だったことで知られています。
メソアメリカ:オルメカ文明への礎が育まれる
現在のメキシコ湾岸地域では、のちに「メソアメリカの母なる文明」と呼ばれるオルメカ文明につながる文化が育ちつつありました。オルメカ文明が本格的に花開くのは紀元前1500年頃以降ですが、その基盤となる農耕社会はこの時代から着実に形成されていったのです。
まとめ:文明は世界各地でほぼ同時に誕生した
紀元前3300年頃に「最初の文明」を発展させたとされるのは、メソポタミアのシュメール文明です。しかし同時に、エジプトやインダス川流域でも文明化が進んでおり、さらにメソアメリカではその萌芽が育まれていました。つまり人類の文明は、単一の場所から広まったのではなく、世界各地でほぼ同じ時期に独立して誕生したといえるのです。