古代の歴史

ロムルスとレムスには両親がいた?神話に隠された双子の出生の秘密

牝狼の乳で育てられた伝説の双子として知られるロムルスとレムス。古代ローマ建国の祖とされる彼らですが、実は神話の中に明確な「両親」が存在します。

父は軍神マルス、母は巫女レア・シルウィア

神話によれば、双子の父は戦いの神マルス(ギリシャ神話のアレスに相当する神)、母はウェスタの巫女(ヴェスタル処女)であるレア・シルウィアです。つまり、二人は神と人間の間に生まれた半神的存在だったのです。

なぜ王女が巫女になったのか

レア・シルウィアは、ラテン人の古王国アルバ・ロンガの王ヌミトルの娘でした。しかし王位を簒奪した叔父アムリウスは、正統な後継者が生まれて復讐されることを恐れ、彼女を生涯独身を貫く義務のあるウェスタの巫女に仕立て上げました。

ところが、軍神マルスが彼女のもとを訪れたことで、双子を身ごもったと伝えられています。

川に流され、狼に育てられた双子

双子が誕生すると、怒ったアムリウスは彼らを籠に入れてティベール川に流しました。しかし増水した川の流れに乗って籠は岸辺に漂着し、一頭の牝狼が赤ん坊たちを見つけて、あたかも我が子のように乳を与えて育てたといわれています。

その後、羊飼いのファウストゥスが二人を引き取り、立派な青年へと成長させました。成長したロムルスは後にローマ市を建設し、その名を永遠に残すことになります。

まとめ

このように、ロムルスとレムスには神である父マルスと人間の母レア・シルウィアという「両親」が確かに存在しました。神々の血を引く双子が数奇な運命を乗り越えてローマを築く――この壮大な設定こそが、古代ローマ建国神話の魅力を支えているのです。